大規模計算機を用いた電波伝搬推定
スーパーコンピュータを用いて電波の伝搬特性推定について研究をしています。
スーパーコンピュータを用いた航空機・高速鉄道内における電波伝搬特性推定
現在、航空機運用コスト低減のために非常用照明や気圧センサーといった安全性の向上に関する機内装置への通信を担うワイヤーハーネスを無線により代替するシステムが提案されています。高速・高信頼な無線通信を行うためには航空機内の伝搬特性を考慮した無線回路設計が重要です。航空機内は周囲を金属で囲まれた多重反射環境であるから電磁界分布は複雑であることが知られています。こうした環境において伝搬を精度良く評価するためには、スーパーコンピュータによるシミュレーションが適しているためこれを用いて解析を行います。
高分解能数値モデリングとスーパコンピュータを用いた5G周波数帯の屋内伝搬特性推定
次世代通信システムとして期待されている第5世代移動通信システム(以後5Gと略称)の実現に向け、国内外問わず多くの研究が行われています。5Gは、有線に匹敵する「超高速」および「超低遅延」の実現、さらにセンサーネットワークなどにおける「多数同時接続」を達成することを目的とした通信システムであり、モノのインターネット(IoT)の基盤技術としても注目されています。5Gは、現在使用されている第4世代移動通信システムより高い周波数帯域(6GHz以上)を用いることが計画されており、高信頼かつ高品質な通信環境を実現する無線回路設計のためには、人体遮蔽や壁面粗さによる反射特性の考慮など、周波数帯域の電波伝搬特性において重要となる要素を高精度に評価し、それら影響を明らかにする必要があります。