植込み型医療機器のEMI評価技術

ペースメーカー等に代表される植込み型医療機器の電波に関する安全性の研究をしています。

植込み型医療機器の電波に関する安全性評価

 携帯電話の普及率が100%を超え、電子商品監視機器やワイヤーカードシステム、”5G”と呼ばれる第5世代通信やIoTの普及など、生活環境における電波利用機器の使用は確実に増えてきています。現在の電波防護の指針において、その評価の難しさから注意喚起にとどまっている植込み型医療機器の装着者に対する具体的な対策については、今後も継続的な調査・研究が求められています。新たな分野での電波利用システムが登場するスマート社会における安全・安心をささえる技術・研究に取り組んでいます。

新たな電波利用システムの生体安全評価技術

 スマートフォンや電化製品、あるいは電気自動車(EV)の充電あるいは給電を無線で実現する技術の研究・開発が行われています。ワイヤレス給電と呼ばれるこの新たな無線システムの普及には、電磁環境適合性評価に加えて、それら機器近傍の人体に対する安全性の評価が重要です。最新のコンピュータシミュレーション技術や電波暗室での実験などを用いて、例えば、医療用の金属プレートなどを装着した人がワイヤレス給電装置に近づいた場合など、様々な条件を考慮した安全性評価の研究を行っています。